資産価値のある家とは~マイホームを検討している人が実は知らないこと~
タワマンから見るマイホームの資産価値。
「家は資産か負債か」ということではなく「自分が資産になる家を買えるか」が重要でそれによって自分は「賃貸か持ち家か」どちらがいいかを決める判断理由の一つになると思う。
そういう意味でタワマンの特徴を知ることで「資産になる家とは何か」について参考にすることができる。
タワマンのデメリット
ランニングコスト高め
マンションは毎月かかる費用(管理費と修繕積立費用など)があり、
平均の費用はそれぞれ、
管理費:15276円(マンション全体の1.4倍)
修繕積立金:11060円(マンション全体の1.1倍(タワマンの多くは2000年以降に建てられたのでこれからさらに高くなる(積立不足による一時金徴収や大規模改修などによる積立金増額などで)))
エレベーターの移動時間が長い
通学、通勤のラッシュの時間帯は各階でストップするからかなり時間がかかる。
(駅まで徒歩3分だが自分の部屋まで行くのにエレベーターで3分かかるなど)
引っ越しコスト(手間、費用)がかかる
- 建物破損防止のための養生の距離が長くなる
- 大型のベッドや家具はベランダからの搬入ができない
→通常の部屋と比べて最低でも2倍程度のコストがかかる
ベランダが使えない
上層階になるほど風が強い。
洗濯物を干すのが禁止(景観を損なうため)だったり、そもそも強風で干せない等。
浴室乾燥機などが必要。
風や地震で揺れる
タワマンは自らが揺れてエネルギを逃がす柔構造でできているので強風で揺れを感じる人も。(特に上層階の方が顕著)
お風呂に水を張っていると強風のせいで地震でもないのにさざ波のようになっていることも。
医学的根拠はまだないが健康被害を懸念する声もあるとか。
騒音
高層階に行くほど周りに音を遮るものがないのでうるさく感じる。
車の音、電車や遠くのパトカー、強風の音など。
人間関係
投資用に購入している人もいて所有者が良く変わることもあり、タワマン住まいの人は近隣住民との付き合いに熱心な人が少ない傾向なので人間関係が希薄になりがち。
タワマンのメリット
眺望
20階以上ともなると展望台レベルの高さとなってくる。
毎日いい景色を見れて花火のある日は特等席となることも。
一定数以上の「眺望好き」がいて現状は需要>供給となっている。
日当たり
北向きでも十分に光が入ってくる。
むしろタワマン購入時は日当たりが良すぎることを心配することもあるとか。
まぶしかったり、暑かったり。
利便性
- 駅近
- プールやジムがあったり
- コンビニ、すーぱーがあったり
- ゴミ出し24時間OK
- 食洗器や浄水器は備え付け
- キッズルームやゲストルームあり(シアタールームもあったり)
セキュリティ
- オートロック
- 防犯カメラ
- エレベータにセキュリティカード
- 24時間有人管理(コンシェルジュなど)
などなど
耐震、防音性
液状化現象や物件ごとの状況もあるので確認は必要だがタワマン全体の傾向としては
- 地震が来ても倒壊のリスクが低い
- お隣との騒音トラブルも少ない
資産価値が落ちにくい
むしろ資産価値は上がっている傾向。
タワマンの価格推移としては
2005年から2017年で、
港区ではタワマンが1.5倍(一般が1倍)
品川区ではタワマンが1.35倍(一般が1.1倍)
(中央区ではタワマンが1.32倍(一般が1.32倍))
‟タワマン”の資産価値はいかほど?港・中央・品川の3区のタワーマンションを比較!
下記書籍ではタワマンの価格上昇率ランキングが載っている。
デメリットであげたランニングコストだがこれを超える資産価値になる可能性もある。
基本的に持ち家は資産ではなく負債になるという見方が強いがタワマンに関しては資産価値は高くなる傾向がある。
資産になる家を手に入れるために知っておくべきこと
これらメリットデメリットをあげてきたがやはりタワマンには需要>供給という関係があるため資産価値は保ちやすい傾向と言える。
逆に自分がいいと思っていることよりたとえ自分がどう思っていようとも他の人の需要があれば資産価値は保てるということが重要。
タワマンの資産価値が落ちにくいのは、
- 人気がある街
- 駅近の好立地
- ラグジュアリーな建物を独り占めできる
- ステータスや眺望という希少価値にも根強い需要がある
- アメリカ同様日本でも貧富の差が広がりタワマンを買える富裕層が増えている
- お金に余裕のある人は相続税対策にもなる
という性質があるため。
なので資産価値の高い家を求めるなら「需給バランス」と「トレンド」を意識すること。
つまり、自分が欲しいかどうかより他人がなぜほしいのかを考えるということ。
ただ最近はタワマンが増えすぎているなど傾向が少し変わりつつあるので今までの傾向を鵜呑みにせずやはり変わっていくトレンドには注意しておく必要がある。
その傾向を知るヒントとしては下記2点と相関性が高いので注目しておくこと。
- 銀行の融資の姿勢
- 日経平均株価
1の銀行の融資の姿勢については
銀行がお金を簡単に貸してくれる(低金利で貸してくれるなど)
→不動産価格も上がる
例えば1980年代を例に挙げると
- バブルが起きたのは銀行の過剰融資
- バブル崩壊したのは銀行の融資引き締め
が背景としてある。
不動産はキャッシュ一括ではなかなか購入できないので銀行が融資してくれるかどうかの影響が大きくなることは当然と言えば当然だが。
リーマンショックの頃なんかは実利回り10%も取れる物件がネットでもゴロゴロあったり、今だと3000万円の物件が1000万円で買えたなんていう話も珍しくなかったがそのような物件が売れなかったらしい。
その理由はこれも銀行の融資が厳しかったからである。
みんな安いと思っても買えず、キャッシュを持ってる人だけが大勝利だったらしい。
現在については「お金余り、超低金利」の時代。
コロナ等で経済が痛んでいることもあり、そう簡単に銀行も金利は上げられない状況。
なのでこれからも当分は低金利の融資が続くと予想される。
よって不動産価格も下がりにくいという予想がされる。
2の日経平均株価については
株高→不動産価格も高い
株安→不動産価格も安い
という傾向がある。
日経平均株価と不動産価格の関係 | 株式会社日本アセットナビゲーション | 東京23区、横浜、川崎エリアに特化した投資用中古区分マンションのご紹介。
これは高くなった株を不動産に変える資産の組み換えが良く行われるため。
紙の資産を実物資産に変えるということ。
あとは株で儲けた人がマイホーム購入に強気になるという一因もある。
現在については適正~少し割高という状態で不動産市場も同様。
今後、日経平均株価はさらに上昇することが期待されているので不動産を買いづらい雰囲気。
ではこの2点を踏まえていつ買い時なのかというと
景気が悪い(株安)時&需要がある地域がベストとなる。
景気が悪い(株安)時&需要がある地域がベストとなる。
ただ自分自身が誰もが知ってるようなところに住みたいとか勤務地の関係で済めないなどの場合もあるのでその場合は住みたいエリアの中でのスイートスポットを探してみるといい。
どんなエリアにもその界隈での一等地というような人気スポットは存在するからである。
で、そのエリアでできれば景気が悪い(株安)時に買えるようキャッシュを持っておくなど準備しておくとよい。
最後に
自分はタワマンなどを買えないが資産価値の下がりきった立地の良い中古マンションくらい買えるのかもしれない。
そうやって自分ができる範囲で考えてみることも大切だと思う。
「マイホーム」「教育」「セカンドライフ」という人生の3大支出に含まれるマイホーム(住居費)をうまくコントロールできるとより生活が安定して楽になると思う。
これらは意外とみんな知らなかったりすることだと思うので頭に入れておき今後そういう場面があるときに役立てたい。