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ヒステリシスコンパレーター~オペアンプ初級者向け簡単解説

オペアンプは増幅や加減の用途以外に、コンパレータとしても使用可能である。

今回はその方法についてまとめておく。

ざっくり言うと、

増幅回路の場合などには負帰還回路

コンパレータの場合は正帰還回路

という回路にするだけ。

オペアンプとコンパレータの違い

オペアンプと異なり、コンパレータとして販売している製品もある。

コンパレータも端子構造はオペアンプと同様で +入力端子、-入力端子、正側電源端子、負側電源端子、出力端子の5端子で構成されている。

どちらか一方の入力端子を基準端子とし、もう一方の端子に入力される電圧の差を増幅し、HighまたはLowを出力する回路。

+入力端子の電位 > -入力端子の電位→High出力

-入力端子の電位 > +入力端子の電位→Low出力

オペアンプとは、内部回路も初段の差動対、電流増幅段と構成が似ている。

違いは、出力段で、

オペアンプ:負帰還回路を構成→IC内部に発振防止用位相補償容量が必要

コンパレータ:負帰還回路を構成しない→位相補償容量なし

この位相補償容量は入力-出力間の応答時間を制限するため、

コンパレータは、オペアンプより応答性が良い。

・位相補償容量の有無

オペアンプより高速応答

オペアンプをコンパレータとして使う理由(専用コンパレータではだめ?)

オペアンプでなら、オフセットとドリフトが小さく、バイアス電流が少なく、低コストで実現できる。

ただし、上記で説明した通り、オペアンプは容量を持っているため、コンパレータよりも低速となってしまう。

コンパレータの出力形式

コンパレータの出力は,大別すると二つあり,オープン・コレクタとトーテムポール。

オープン・コレクタ

負荷を接続して使い,出力トランジスタの耐圧の範囲内で,他の電源へ接続した負荷も扱える。

また,オープン・コレクタを複数接続してプルアップ抵抗を接続すると,ワイヤードOR回路が簡単に構成できる。

トーテムポール(プッシュプル)

外部の負荷抵抗が無くても動作。

OPアンプとコンパレータの使われ方で比較すると,OPアンプは負帰還回路を構成してさまざまな回路機能を作る。

コンパレータはオープン・ループで動作させるデバイスであり,アナログ信号をデジタル信号へ変換する1bitのA-Dコンバータと考えることができる。

オペアンプによるコンパレータ回路

オペアンプでコンパレータを構成する回路に話を戻す。

具体的な回路例としては、下記のようになる。

回路例1

コンパレータにする場合の抵抗値の計算は下記サイトでもできる。

コンパレータヒステリシス計算ツール

上記サイトを用いてspiceで上記回路をシミュレーションした結果が下記となる。

およそ1.1VでHigh出力に反転、2.2VでLow出力に反転となっている。

ヒステリシスの閾値導出式

閾値の導出式も記載しておく。これに合う抵抗値を入れればよい。

I3 = I1+I2                ・・・・①

I1 = Vref/R1            ・・・・②

I2 = (Vref-Vout)/R2 ・・・・③

I3 = (Vcc-Vref)/R3   ・・・・④

①に②、③、④代入
(Vcc-Vref)/R3 = Vref/R1+(Vref-Vout)/R2

(-1/R1-1/R2-1/R3)*Vref = -Vcc/R3-Vout/R2

Vref = {(1/R3)/(1/R1+1/R2+1/R3)}*Vcc+{1/R2/(1/R1+1/R2+1/R3)}*Vout

a=1/(1/R1+1/R2+1/R3)として、

Vref = (a/R3)*Vcc+(a/R2)*Vout


VrefH = (a/R3)*Vcc+(a/R2)*VoutH

VrefL = (a/R3)*Vcc+(a/R2)*VoutL

ちなみに、ヒステリシスコンパレータははOtto Schmitt氏によって考案され,シュミットトリガとも呼ばれる。

回路例2

回路例1から非反転端子に抵抗(R4)が追加された回路についても記載しておく。

このR4があることで閾値の設定がより細かく行うことができる。

上記回路をシミュレーションした結果が下記となる。

およそ1.74VでHigh出力に反転、1.56VでLow出力に反転となっている。

ヒステリシスの閾値導出式

閾値の導出式も記載しておく。これに合う抵抗値を入れればよい。

I1 = Vref/R1            ・・・・①

I2 = (Vp-Vout)/R2   ・・・・②

I3 = (Vcc-Vref)/R3   ・・・・③

I4 = (Vref-Vp)/R4    ・・・・④

I3 = I1+I4                ・・・・⑤

I4 = I2        ・・・・⑥

 

⑤に①、③、④代入してVrefの式にする。

(Vcc-Vref)/R3 = Vref/R1+(Vref-Vp)/R4

(-1/R1-1/R3-1/R4)*Vref = -Vcc/R3-Vp/R4

Vref = {1/(1/R1+1/R3+1/R4)}*(Vcc/R3)+{1/(1/R1+1/R3+1/R4)}*(Vp/R4)

a=1/(1/R1+1/R3+1/R4)として、

Vref = (a/R3)*Vcc+(a/R4)*Vp・・⑦

 

⑥に②、④を代入してVoutの式にする。

(Vref-Vp)/R4 = (Vp-Vout)/R2

Vout/R2 = -(Vref-Vp)/R4+Vp/R2

              = -Vref/R4+(1/R4+1/R2)*Vp

Vout = -(R2/R4)*Vref+(R2/R4+1)*Vp・・⑧

 

⑧に⑦を代入してVpの式にする。

Vout = -{(R2*a)/(R3*R4)}*Vcc+{-(R2/R4)*(a/R4)+(R2/R4+1)}*Vp

         = -{(R2*a)/(R3*R4)}*Vcc+{(1/R4)*(R4+R2-(a*R2)/R4)}*Vp

Vp     = {Vout+{(R2*a)/(R3*R4)}*Vcc}/{(1/R4)*(R4+R2-(a*R2)/R4)}

 

VpH = {VoutH+{(R2*a)/(R3*R4)}*Vcc}/{(1/R4)*(R4+R2-(a*R2)/R4)}

VpL = {VoutL+{(R2*a)/(R3*R4)}*Vcc}/{(1/R4)*(R4+R2-(a*R2)/R4)}

 

抵抗定数の目安としては、

R4が10Ω~1kΩ、R2を1k~100kΩ、R1、3を10k~100kΩ。

小さ過ぎると、

オペアンプ出力から見ると負荷抵抗なので、オペアンプの出力能力不足(出力が歪む)可能性あり。

大き過ぎると、

バイアス電流と抵抗による誤差や熱雑音による影響や、

オペアンプの入力間にある寄生容量とRGやRFにより位相を回す作用があるため、

発振する可能性あり。

ヒステリシスのないコンパレータの回路はどういう回路?

正帰還をかけるとヒステリシスをもたせることができるが、逆に正帰還の抵抗さえなくなるとヒステリシスのないコンパレータとなる。

ヒステリシスがない回路の場合、ノイズ等が多い入力信号だと出力信号でチャタリングが起きるため可能性があるため、注意が必要となる。

非反転のヒステリシスコンパレータの回路はどういう回路?

反転端子に分圧抵抗で基準電圧を供給。

導出式は割愛するが、およそ1.9VでHigh出力に反転(出力がLoの時に次にHighになる閾値)、1.4VでLow出力に反転(出力がHighの時に次にLowになる閾値)となっている。

上記波形だと分かりづらいので拡大画像↓

1.9V程度でHighに反転。

1.4V程度でLowに反転。

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