入力バイアス電流への対策方法と対策定数計算式~オペアンプ初級者向け簡単解説
プラス側入力端子に抵抗を挟むとバイアス電流によるオフセットをキャンセルできる。
今回は、その計算式を記載しておく。
プラス側入力端子の抵抗値(R3)をいくつにすればよいか忘れた場合は計算式から思い出してみよう。
I1 = I2-Ib-・・・・・・・・①
I1 = (Vin-Vb)/R1 ・・・・・②
I2 = (Vb-Vout)/R2・・・・・③
Vb= R3*Ib+=R3*Ib-・・・・④
①式に②、③を代入すると、
(Vin-Vb)/R1 = (Vb-Vout)/R2+Ib-
Vout/R2 = -Vin/R1+(1/R1+1/R2)*Vb-Ib-
Vout = -R2/R1*Vin+(R1+R2)/R1*Vb-Ib-/R2
= -R2/R1*Vin+{(R1+R2)/R1}*R3*Ib- -Ib-/R2←④を代入
R3 = R1/{(R1+R2)*R2}の抵抗値にすると、赤字部分が消えて、
Vout = -R2/R1*Vin
となる。