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米国株、購入時に参考にすべき8つの指標

割安か割高かは株価だけでは判断できない。

会社の本質的な価値を知って判断する必要がある。

例えばA社の株価が現在1000円だとして本来は2000円だと思えば割安だし、本来は500円だと思えば割高ということ。

このようにちょっと前の株価から10%下がって1000円に今なっていたとしてもその株価だけで判断はできない。

投資の初心者には大きな大きな特徴がある。

「それは株価しか見ない」こと。

普段スーパーで人参を3本100円で安いと思って買うことがあるとする。

それは価格(株価)しか見てないのではなく相場を知ってるから買えるのである。

相場を知らない人は「100円」という価格だけしか見ないので例えば1本だとしても100自体が安いというだけで買ってしまうのである。

割安か割高かを判断する方法としてはB社が2000円なのにA社が1000円なのは割安だという他社との比較から判断することもできる。

このように米国株が割安か判断材料となる指標をまとめてみた。

1. 株価収益率(PER)

株価と一株あたりの利益。

「今の株価は一株あたりの利益の何倍か」を表す。

株式数:400株

年間利益:10万円

10万円÷400株=250円

これが1株持っている人にとって自分んものと言える利益

株価:5000円

1株あたりの利益:250円

PER=5000円÷250円=20倍

投資家の期待感が高まっている時、このPERは高くなる。

この会社はどんどん成長して、1株あたりの利益を出してくれるはずだという

期待があるとPERが上がっていくのである。
つまり、

高PER→割高(期待感が高まりすぎて)

低PER→割安(期待感が低くなって)

という見方ができる。

米国株のPERは、過去30年平均で約16倍。

ここ最近では25倍以上
よってまだ底値ではない、まだ割安とは言えないという判断となる。

2. CAPE

ノーベル経済学賞受賞のロバート・シラーが考案したもので「シラーPER」とも呼ばれる。

PERのように今の株価は1株あたり利益の何倍かというもの。

PERとの違いは1株あたりの利益の考え方。

PER:1年間の1株あたりの利益(予想ベースが多い)

CAPE:過去10年間の1株あたりの利益

PERと同様、

高PER→割高(期待感が高まりすぎて)

低PER→割安(期待感が低くなって)

という見方ができる。

具体的にはざっくり25倍以上で割高と判断される。

過去の結果を見ると、

1929年のブラックチューズデーの直前:29倍

2000年のドットコムバブルの直前:44倍

2008年のリーマンショックの直前:27倍

という風に暴落を予知した実績あり。

2022年5月のSP500の安値で見ると、

  • 30倍もある
  • 1900年以降の全弱気底値相場の平均CAPEの2倍以上
  • 過去50年の分布の上位15%に位置する

→CAPEで見ると全く割安とは言えない。

3. 株価売上高倍率(PSR)

「株価」と「1株当たりの売上高」で、今の株価は1株当たりの売上高の何倍かを示す指標。

この指標が必要とされる場合の例としては、アマゾンがある。

アマゾンは少し前まで、利益より、まずは投資(=売り上げ高)を重視という状況だった。

何なら利益なんて残さずすべて再投資というフェーズだった。

そういう企業はPERでは正しく評価できないためPSRで判断することになる。

これもPERと同様、

高PSR→割高(期待感が高まりすぎて)

低PSR→割安(期待感が低くなって)

という見方をする。

2022年5月のSP500の安値は、

  • 過去50年の弱気相場の底値とつけた際のPSRを162%上回る
  • 過去50年の分布の上位6%に位置する

→PSRで見ると全く割安とは言えない。

4. 株価純資産倍率(PBR)

株価+1株当たりの純資産で出す指標

純資産とは、会社の全資産を売って、全負債を返済したときに残る金額のこと。

会社が活動をやめたときに株主に分配される金額のことで「解散価値」とも言われる。

これもPERと同様、

高PBR→割高

低PBR→割安

という見方をする。

2022年5月のSP500の安値で見ると、

  • 過去50年の弱気相場の底値とつけた際のPBRを95%上回る
  • 過去50年の分布の上位10%に位置する

→企業が持っている資産に対して高めの株価となっていて株価を「資産」と比較しても割安とは言えない。

5. 平均的な投資家の株式配分比率

平均的な投資家の金融資産(株式、債券、現金)に株式が占める割合を表す指標。

株式は一般的にハイリスクハイリターンの資産ととらえられるため、

・株式の保有割合が多い→攻めの投資家が多い

・株式の保有割合が少ない→守りの投資家が多い

ということ。

この指標はFRB(日本で言う日銀のようなもの)が四半期ごとに発表している。

直近のものは分からないが前四半期のデータは分かる。

例えば、2021年末の数字は、

  • 過去50年の弱気相場の底値とつけた際の平均値を68%上回る
  • 過去50年の分布の上位1%に位置する

とのこと。

具体的な例でいうと、

過去の弱気相場で底値を付けた際の「投資家の株式保有割」を平均30%とすると、

30%×168%=50.4%

ということになり、今の平均投資家は「過去の弱気相場の底値」と比べて強気

ということになる。

よって、

多くの人が過去に比べても株の保有割合が多い(株が欲しい状態)のだから、
割安な訳がないということになる。

6. バフェット指数

株価とリアルな経済力を比べて株価がどれほど高価になっているかを測る指数。

投資の神様ウォーレン・バフェット氏が考案した指数。

計算式は株式市場の時価総額÷ GDP(%)

例えば米国の上場企業全部の時価総額が140ドルで米国のGDPが200ドルだと140ドル÷ 200ドル=70%

一般に100%を超えていると割高

米国において過去にこの指標が割高だと言うアラートになって暴落を予知した実績は、

2022年5月のSP500の安値で見ると、

  • 過去の弱気相場の底値をつけた際の平均バフェット指数を145%上回る
  • 過去の分布の上位5%に位置するほど高い水準だった

とのこと。

よって、

100%を超えたら割高って言う絶対的な水準で見ても、

過去の水準との相対的な比較でも、

割安だと言える水準ではない。

7. Qレシオ

株価と企業が持っている財産を比べて株価がどれだけ割高かを測る指標。

計算式は時価総額÷企業財産(時価評価額)

PBRとの違いは、企業の財産をどう評価するか。

PBR

企業が持っている財産を「簿価(ぼか)」で評価。

例えば1億円で買った土地の値段が上がって3億円でも1億円として扱うってこと。

Qレシオ

企業が持っている財産を「時価」で評価。

例えば米国の上場企業全部の時価総額が70ドルで米国の上場企業全部の財産評価額が100ドルだと、Qレシオ = 70 ÷ 100で0.7になる。

一般には1以上なら割高、1未満なら割安となるが、歴史的に見て米国株の平均的なQレシオは0.7位。

さらに具体的なイメージで考えると、

株式会社A社が1億円の土地を持っていて、この1億円の土地が保有財産を全てだとする。

なのに株式会社の株価が2億円だった場合はQレシオが2となり、財産の評価額と比べて株価は高すぎるとなる。

  • 過去50年の弱気相場の底値のQレシオを142%上回る
  • 過去の分布の上位6%に位置するほど高い水準

だったとのこと。

企業が持っている財産の評価額から見るとずいぶん高い株価がついていて割安という水準ではない。

8. 配当利回り

計算式は配当金÷株価。

例えば花王を例に取ると、

1株当たりの配当金は148円

現時点での株価は約5000円

配当利回りは148円÷ 5000円で2.96%になる。

もし日本株にバブルが起きて花王の株価が5倍になると1株当たりの配当金は148円のまま、株価は25,000円に急上昇。

そうすると配当利回りは148円÷ 25,000円で約0.59%に低下する。

このように企業のお金を稼いで株主に配当金を出す力が変わらないのに株価だけが上がることがある。

つまり配当利回りが非常に低い時は株価が割高になっている可能性があるということ。

一方で株価だけが上がると、配当利回りが高くなる。

つまり配当利回りが非常に高い時は株価が割安になっている可能性があるということ。

  • 過去50年の弱気相場の底値のQレシオを142%上回ると比較してSP500は121%過大評価されている

確かに米国株の配当利回りはかなり低い状況が続いている。

これだけ株価が下落していても買い場な感じがしないのもそのため。

SP500の平均配当利回りは現状1.6%位だがこれが3%とかになったら大バーゲン感がある。(とは言え、さらに株価50%オフにならないといけない。)

最後に

それぞれの指標が高かったとしても、こういった指標はただの参考としてみること。

これだけみて投資でうまくいくなら誰でも大金持ちになれるはず。

なので指標は絶対ではなく、あくまで参考とすること。

実際PERは今まで割高となっていたがそれだけを信じていたら2014~2021年の上げ相場をすべて逃したことになる。

あくまで指標は指標として考えておくこと。

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