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加算回路と減算回路~オペアンプ初級者向け簡単解説

入力インピーダンスは、

非反転アンプの場合、

バイポーラアンプなら数MΩ

CMOSオペアンプなら数十MΩ

 

反転アンプの場合、

抵抗R1(アンプの+端子と入寮端子の間の抵抗)の抵抗値。

反転アンプは加算回路としても利用できる。

反転増幅回路での加算回路

下記回路を例として、それぞれの入力の増幅率を出してみる。

イマジナリーショートを考慮して、

それぞれの入力端子から流れる電流は、

I1=V1/R1

I2=V2/R2

I3=V3/R3

Vout=R4*(I1+I2+I3)

        =R4*(V1/R1+V2/R2+V3/R3)

        =(R4/R1)*V1+(R4/R2)*V2+(R4/R3)*V3

ちなみにR1=R2=R3=R4とした場合、

        =V1+V2+V3

となる。

上記回路の定数でのそれぞれの増幅率は、

R1:10kΩ→増幅率10倍

R2:20kΩ→増幅率5倍

R3:50kΩ→増幅率2倍

従って、上記回路の定数での出力波形は、下記のようになる。(周波数10kHz)

Vout max=V1max+V2max+V3max=0.2+1.0+0.2=1.4V

ちなみに加算回路は反転増幅なので入力と出力の正負は反対となる。

入力がマイナスとなればもちろん減算回路としても機能する。

非反転増幅回路での加算回路

非反転増幅でも複雑ではあるが加算回路は作れる。

以下、例を挙げておく。

以下4つの式が成り立つ。

V+=V1+R1*I1・・・①

V+=V2+R2*I2・・・②

V+=V3+R3*I3・・・③

I1+I2+I3=0・・・④

 

①、②から、I2の式を作成

V1+R1*I1=V2+R2*I2

I2=(V1-V2)/R2+R1/R2*I1・・・⑤

②、③から、I3の式を作成

V1+R1*I1=V3+R3*I3

I3=(V1-V3)/R3+R1/R3*I1・・・⑥

④、⑤、⑥から

I1=-I2-I3

   =-((V1-V2)/R2+R1/R2*I1)-((V1-V3)/R3+R1/R3*I1)

   =(-(V1-V2)/R2-(V1-V3)/R3)/(1+R1/R2+R1/R3)

   =6.24 uA

①にこの値を入れると、

V+=(V1*R2*R3+V2*R1*R3+V3*R1*R2)/(R2*R3+R1*R3+R1*R2)・・・⑦

     = 82.35 mV

となる。

Vout=(1+R2/R1)*V+

        =905.88 mV

それぞれの増幅率は、反転増幅回路のそれとは異なり、⑦式が表すようにそれぞれの入力が連動するため複雑となる。

ちなみに3から2入力にする場合の式の導入は、

R3が∞として考えることができるので⑦の式でR3を分母分子それぞれで割って、R3が分母に残ってるものを≒0としてしまえば2入力の式となる。

V+=(V1*R2*R3+V2*R1*R3+V3*R1*R2)/(R2*R3+R1*R3+R1*R2)

     =(V1*R2+V2*R1+V3*R1*R2/R3)/(R2+R1+R1*R2/R3)

     ≒(V1*R2+V2*R1)/(R2+R1)

 

このように、非反転増幅回路を用いた加算回路は、入力電圧が別々だと、入力電圧同士が干渉を起こして入力電圧が変動してしまう。

反転増幅回路を応用した加算回路であれば、それぞれの入力電圧は、仮想短絡(イマジナリショート/バーチャルショート)を通じてGNDに接続(仮想接地)されていると考えることができるので、入力電圧同士が干渉することはない。

また、今回は、例として3個までの入力の非反転増幅回路を用いた加算回路を挙げたが、さらに入力数を増やしていくと計算が複雑になる。

そのため、実用的な加算回路は、反転増幅回路を応用した回路を用いることがほとんどとなる。

 

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