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売らなくていい会社しか買わない投資~農林中金の「おおぶね」とは~

Fund of the Yearランクインした農林中金の「おおぶね」とはどういうものなのか投資初心者の自分がわかるようにまとめてみた。

この記事は5分で読めます。

おおぶねとは

「おおぶね」シリーズには以下種類のファンドがある。

①「農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね」

米国に上場している企業への長期厳選投資により投資信託財産の中長期的成長を目指すアクティブファンド

②「農林中金<パートナーズ>おおぶねJAPAN(日本選抜)」

日本企業の中から有望企業を選抜して投資

③「農林中金<パートナーズ>おおぶねグローバル(長期厳選)」

農林中金バリューインベストメンツ株式会社(以下NVIC)がこれまで選定してきた北米・欧州・日本の「構造的に強靭な企業®」の中から厳選した20~30銘柄に長期投資

このなかでFund of the Yearランクインした「おおぶね」とは①の「農林中金<パートナーズ>長期厳選投資おおぶね」(以下おおぶね)。

この「おおぶね」は、今回のコロナ・ショック相場での傾向からも下落相場に強いという特性がありNVICより投資助言を受け、ポートフォリオを構築している。

2021年1月に発表された投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Yearでは初めて10位に入っている。

個人向けには2019年からなのでそれなりにすぐランクインしてきた印象。

2020年6月末時点では、米国企業26社を「厳選して」保有しており、S&P500などのインデックスは一般的なアクティブファンドと比較しても、投資先の集中度合いに特徴のあるアクティブファンドとなっている。

投資先と割合というと、

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※2021.3.23時点

おおぶねの特徴

 

  • 参入障壁が高い圧倒的な競争力を有する企業への長期厳選投資により投資信託財産の中長期的成長を目指すアクティブファンド
  • 米国の上場株式が主要投資対象
  • 徹底した深い海外企業調査を通じて、①付加価値の高い産業、②圧倒的な競争優位性、③長期的な潮流の3つの基準を満たす「構造的に強靭な企業®」に長期厳選投資
危機に強い独自の投資哲学

「構造的に強靭な企業®」 とは
①付加価値の高い産業:その企業のビジネスが世の中に必要で、人々がそれにお金を払いたいと思うような企業。

NIKEを例にあげるとマーケティングや宣伝をNIKEほどうまくやる企業はないため付加価値の高い企業と言える。

②競争優位性:相手に「この会社と戦っても仕方ないな」と思わせるほどの圧倒的な強さ、参入障壁を持つ企業。

こちらもNIKEを例にあげると年間4000~5000億も宣伝費用を出せる企業はないため参入障壁を持つ企業と言える。

③長期的な潮流:「世界の人口が増えていく」など、誰が見ても明らかで不可逆的な社会のトレンドを追い風にすることができる企業。

例えば、人生100年時代と言われる中でみんな健康でいたいと考えるためNIKEのようなスポーツシューズが売れるというの長期的な潮流とも合致する。

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ファンド目論見書

S&P500超えの高パフォーマンス

 

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【NewSession】人生100年時代の資産運用 - YouTube

S&P500にも弱点が一つあり、バブルが発生した場合の相場の下落を受けてしまう。

その点「おおぶね」の理論で行くとバブルかどうかではなく企業価値、参入障壁があるかどうかが問題。

例えばFacebookに参入障壁はない。

というのもFacebookの前のmixiがそうだし、何よりちょっと疲れたからとか飽きたからやめようかとなるからだ。

なのでS&P500でも50社くらい参入障壁がないとなっていてもおかしくない。

それでバブル崩壊してしまったら10年スパンで高値更新しないなどもありうる。

 

信託報酬が毎年1%近いのでS&P500には手数料では負けているが下落危機を抑えつつリターンがS&P500以上であれば問題はない。

 

 

 

 

 

この点がやはり一番の特徴で、「売らなくていい会社しか買わない」というのが「おおぶね」の運用哲学としてある。

 

今買いな理由

上記の3つの基準を満たす「構造的に強靭な企業®」とNVICが判断した企業であれば、たとえコロナやリーマンショックのような一時的な株価下落があっても、買い増すことができる。

今回のコロナでディズニーランドや映画の売上は落ちてるし、NBAとかが中止になってESPN(ディズニーが運営するスポーツ専門TV)も微妙かと思うが、株価は下がれどこれらの企業の価値が失われたわけではない。

いずれコロナが収束すれば、人はまたディズニーランドに行き、スポーツを見る。

つまり、「〇〇ショック」が起こっても倒産するようなことがなく、短期では業績が落ちたとしても長期ではまた戻ることが期待できるような企業ばかりに投資している。

バリュー投資ということではなく、持続的に向上する企業の「価値」そのものに投資をする。

これが逆に株高と言われる今でも長期目線で言えば買いな理由となるのではないか。

 

※バリュー投資とは

その企業が本来持っている価値や業績などに対して現在の株価水準が割安だと考えられる銘柄を買い付けていく株や投資信託などの運用方法の一つ。

どこで購入できる?

ではどこで買えるかというとネット証券では楽天証券SBI証券両方で積み立てのみだが購入することができる。

農林中金パートナーズおおぶね

SBIでのみiDeCoのラインアップに入っている。

積み立てNISAの対象にはなっていない。

※運用期間が5年に達していないため

まとめ

上記でもS&P500にも弱点がであるバブル崩壊時の下落が「おおぶね」であればある程度緩和できると考えられる。

「アクティブファンドの8割はインデックスに勝てない」と言われるように一般的に最適解と言われている米国株のインデックスファンドではなく、NIKEのように営業利益が年々増加していてそれに伴って株価が上がっている企業をメインにしている「おおぶね」に投資すればバリュー投資の必要もないし「○○ショック」を気にする必要もない。

本当に売り上げのいい会社は売り時とか買い時とかはない。

企業の価値や参入障壁があるという実態がある企業は落ちにくい。

コツコツと積立投資をすればよい。

それに個人投資家がバリュー投資をするというのはある意味投資するために時間を割いていることになるのでそれであればなるべく本業に集中したほうがいい。

農林中金CIOの奥野一成さんの「私はおおぶねに投資してくれる投資家の部下であり、その投資家のために働いているということ。これだけは絶対に外したくないというのがおおぶねで一番大事にしていること」というのも納得がいく。

 

今は株高だからキャッシュポジションを多めにしておくことが良いという流れになっているが「おおぶね」のような長期目線のファンドに積立投資しておくことはタイミングに関係なくコツコツしていくだけなので新たな投資先としていいのではないかと思う。

 

また、少し話はそれるが下記の農林中金CIOの奥野一成さんの著書も参考になる。

というのも、

労働者自身がただ会社に働かされている人材「労働者1.0」ではなく自分自身が自分のオーナーとなり自分の能力、才能を会社に売るくらいの人材「労働者2.0」になろうということが書かれていたりと「おおぶね」の考え方を学べるだけでなく、何より自己投資としての視点も持てる点で参考になる本である。

 

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