家づくりをする前に知っておくことや読んでおく本をまとめていく。
今回は読んでおきたい本3選。
初めに
まず住宅関連書籍は基本的には広告だということ。
なので書籍ごとの立場によってかなりポジショントークになりがち。
例えばスポンサーや広告主が工務店であれば家を建てることを勧めるような書籍になっていたり、逆にリフォーム会社はリフォームを勧めるように中立的な立場での書籍というのが少ない。
デベロッパー(Developer)と呼ばれる開発事業者なんかで言うと、大規模な宅地開発、リゾート開発、都市開発、都市再開発、交通網の整備など行っているので資産価値などについて偏って触れることが多い。
新築がメインのハウスメーカーではリフォームではなく建て替えが一番いいという方向性になってしまっていたりする。
このように住宅関連書籍にはかなり偏りがある。
そのなかで紹介する下記3冊の書籍は、比較的中立的な書籍となっているため、より全体を俯瞰して知ることができる書籍となっている。
別の会社、業界へのネガティブキャンペーンをしたり、広告じみた言い回しも少ないので素直に読めるのではないかと思う。
また、今回の書籍は建築家により書かれた書籍ということで結構難しそうなイメージがあるが下記3冊の書籍は比較的、シンプルで分かりやすいものとなっている。写真やイラストも多くとっつきやすい。
ぼくらの家。
家というものの本質が学べる本
そもそも家族にとって、社会にとっていい家とは何かを考えさせてくれる本。
作者は建築家、画家でもある光嶋裕介さんという方。
9つの住宅を物語形式で紹介する短編集。
面白い点は視点が住まい手の主人だったり、小学生の娘だったり、飼われている猫だったり、はたまた家自体だったりすること。
作者は建築家だがその建築家という視点を外すためにその物語の主人公を変えてその視点からのストーリーとすることでその住まい手たちの状況が偏った方向性からではなく客観的にとらえることができる。
住宅本としてだけでなく短編小説としても楽しむことができる。
住まいの解剖図鑑
設計の最低限の知識が学べる本。
寸法や機能性などが分かる。
作者は増田 奏さんという建築を大学で教えている方。
設計士がどんなことを考えながら設計しているかというのが垣間見える。
ここさえ押さえておけば事故や失敗はしないというような住宅設計の基本的なノウハウを知ることができる。
リビングやお風呂、玄関など各エリアごとに紹介されている。
ターゲット層としてはこれから建築を学ぼうとしている建築学生やこれからマイホームを作ろうとしている人。
なので建築についてほとんど知らない人でもとっつきやすい書籍。
また、室内のことだけでなく室外の庭や敷地内のことについても触れている。
中には室内のことしか考慮してくれない工務店やハウスメーカーがある中で室外に対しての知識もつけておくとそれらへの対策ができる。
伊礼智の「小さな家」70のレシピ
具体的な間取りやテクニックが学べる本。
有名な建築家である伊礼智さんの書籍。
バイブルにしているインテリアコーディネーターや建築家もいるとかいないか。
上記2冊に比べてより具体的なテクニックや寸法、デザインを知ることができる。
写真やイラストも多く、文章は少なめなので難しくはない。
ミニマリストやシンプルに生活するような人に向けた小さな家についての話をしている。
特におすすめなのが「小さな家にあう定番家具」というページ。
家具まで検討してくれるハウスメーカーや工務店は少なく、家はこだわったけど家具はニトリだったりになってしまうことも。
デザインだけでなくコストもリーズナブルなものが紹介されている。
最後に
家づくりにはいろいろなことを知った方がいいし、勉強したほうがよりよくなるが住宅関連本はかなりの数があり、情報に振り回されてしまうと本来の目的などを見失ってしまう可能性がある。
まずは上記3冊をスタートに情報収集していくとよいかもしれない。